これらの3つの問題が発生する原因は、
空気や湿気の逃げ場がなくなってしまったことにあります。断熱性と気密性を高めることで、家の隙間がなくなってしまったのです。

「家の隙間をなくす」ということは、当然のことながら、空気の逃げ道がなくなってしまうだけでなく、匂いや湿気まで家の中にこもりやすくなってしまいます。
ちなみに、人が1日に発する水分量は、約4リットル(お風呂の湯気、煮炊きの蒸気など含む)といわれています。家族4人ですと16リットルもの水分が家の中に放出されていることになります。
ですから
安易に家の気密性を高めてしまうと、湿気が遮断され、その逃げ場のなくなった水蒸気が、冬には「
結露」として現れ、夏には「
カビ」が発生しやすい環境になってしまうのです。
また、高い気密性により、建材から発生する科学物質までも排出されにくくなり、
シックハウスや
アレルギーなど健康を害する危険性も出てきます。
そして断熱性を高めると、家の
保温力も高まりますので、冬だけでなく
夏も暖かくなってしまうのです。